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黒原不動滝を彩る人々
- 2017/7/28
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夷隅川水系の西畑川にある『黒原不動滝』。いすみ鉄道の総元駅から徒歩5分、橋の手前の脇道を下り、流れ橋を渡るとカジカガエルの鳴き声が聞こえ、川面にヤマベの魚影が見える。川幅いっぱいに低い3段の落差で流れる滝を地元の人は『三段滝』とも呼んでいる。
この自然豊かな渓流に3月末から5月中頃まで鯉のぼりを揚げているのはボランティア団体『不動滝 五月会』。会長の鷹野純一さんは「桜と菜の花、タケノコのシーズンと重なるので多くの観光客が楽しんでくれています」と胸を張って話す。
鯉のぼりの掲揚は平成18年から始まった。4年ほど前、活動が難しくなった団体から、地域の環境整備を担う消防団のOB有志らが引き継ぎ、「今年になって大多喜町にボランティア団体として登録するため団体名を付けた」そうだ。登録会員は30代から70代の男女17名。
「一昨年、1メートル近くある天然うなぎが取れた」、「野鳥撮影をするカメラ愛好家がいる」と誇らしげに話す会員たち。インタビュー中も冗談を言い合い、「飲み会が多い」と笑うが、普段から献身的に駅周辺の草刈り、花木の手入れを手伝う。中州に渡るための流れ橋が大雨で外れると「保育園の子どもたちが遊べなくなる」とすぐに掛けに行き、鯉のぼりの季節には「がっかりさせたくないから」と風で絡まった鯉のぼりをその都度きれいにたなびくように直す。地元愛に溢れ、「四季を通じて、多く人に訪れてもらいたい」と地道な作業に勤しむ。現在、不要になった鯉のぼりの寄付を募っている。
問合せ 吉野さん
TEL 0470・84・0017