~つくる~

 皆さんは、「つくる」という言葉をきいて、どんな漢字を思い浮かべますか?つくるには、「作る」「造る」「創る」という3つがあります。作るは「作業」のこと。「プラモデルを作る」など。材料が用意されていて、作り方も指示されている。つくるものの完成形もわかっています。造るは「造形」のこと。「粘土で造る」など。材料が用意されていて、作り方は自由。つくるものは自分で考えなければなりません。創るは「創造」のこと。「文化を創る」など。材料もつくり方も、つくるものも与えられていません。その全てを自分で生み出したり、もってきたりして創っていく必要があります。
 子どもの創造性を育てる過程では、この3つのつくる体験が、とても大切です。しかし、大人は完成度が高く整っている作品を子どもに求めてしまうところがあります。
 夏休みの工作の中には明らかに大人の手が加えられた見栄えのする作品もありますが、もっと自由に創造する体験をさせてあげてもいいのではないかと思います。子どもは、考えたものを形にしていく過程で、失敗したり、工夫したりしながら完成させていきますが、この体験が将来の訓練になるのです。子どもの頃のつくる“体験が、将来、仕事を持つようになってからの「仕事の取り組み方」にも繋がっていくのだと思います。
 夏休みになりました。子どもと「つくる」楽しさを味わってみてくださいね。

中嶋 悦子(なかしま えつこ)
1965年生まれ。宮崎県出身。二男二女の母。大網白里市在住。エンカレッジ・ステーション(株)代表取締役社長。NPO法人民間児童館おおきなかぶ理事長。ありんこ親子保育園理事長。エッセイスト。
http://ensta.blog43.fc2.com/
連絡先 TEL.0475-53-3509

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ

今週のシティライフ掲載記事

  1. 【写真】日展 彫刻 2023年  都内六本木の国立新美術館にて、11月1日(金)から24日(日)まで『第11回日展』が開催…
  2.  秋の里山では、山の幸クリの殻斗(いが)の棘が茶色く変わり始め目立つようになる。葉が覆い茂っている林では見分けにくい。花が咲く6月と殻斗が割…
  3. 【写真】初日に行われる華やかな「時代絵巻行列 山鉾・山車の巡行」  10月5日(土)、6日(日)に市原市更級にある上総更級…
  4.  いすみ市大原駅近くにある、工芸品の展示販売を行う古民家ギャラリー『北土舎(ほくとしゃ)』他で、特別展『琉風(りゅうかじ)』が開催される。1…
  5. 【写真】Frederic Edward Weatherly『Peeps into Fairyland(妖精の国を覗き見る)』 …
  6.  市原市アーチェリー協会主催の1日体験教室『60歳からのアーチェリー』が10月16日(水)に開催されます。場所はゼットエー武道場。県内でも数…
  7. 【写真】お店の前で。『十五や』のTシャツを着た藤本さん(後列中央)と田頭さん(右隣)  緑豊かな市原市東国吉で、県道21号…
  8. 【写真】本祭の武者行列で本田忠勝に扮する渡辺正行さん  第50回大多喜お城まつりが10/12(土)・10/13(日)の2日…
  9. シティライフ編集室では、公式Instagramを開設しています。 千葉県内、市原、茂原、東金、長生、夷隅等、中房総エリアを中心に長年地域に…

ピックアップ記事

  1. 【写真】本祭の武者行列で本田忠勝に扮する渡辺正行さん  第50回大多喜お城まつりが10/12(土)・10/13(日)の2日…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る