みんな だれでも あそびにおいで!! 子ども食堂 すまいるステーション【茂原市】

 茂原市東郷福祉センターで毎月第3日曜日に開催されている子ども食堂『すまいるステーション』(代表河野健市さん)。茂原市内で初の子ども食堂として、2018年3月のオープンから2度目の秋を迎えた。この1年半でスタッフの役割分担も定着、「寄付の保温鍋のおかげで、料理を簡単に温かいまま出せるようになりました」とスタッフは喜ぶ。「地域がら、米や野菜の差し入れには恵まれています」と感謝するのは、事務局長の丸岡一人さん。食材の仕入れには、加えてフードバンクを利用し、肉や卵、調味料は参加費などを充てて購入。場所の提供も含めて、茂原市社会福祉協議会には様々な形で支援を受けている。
 訪れたこの日のメニューは、ポークカレー・かき玉スープ・丸々野菜のグリル焼き・きゅうりの塩もみ・りんごとさつまいものケーキと、デザートまでつく充実ぶり。例えば『丸々野菜のグリル焼き』は、紫玉葱、ズッキーニ、人参、ジャガイモ、サツマイモにオリーブオイルをかけてオーブンで1時間。「レトルトの調味料では味が濃くて、外食の味と変わらない。素材の味を大切にしています」と調理スタッフは、お腹を満たすだけでなく、調理法にも気を配る。衛生面にも細心の注意を払い、作り置きはせず、当日揃った材料からメニューを決め、午前中の約2時間で手早く作る。
「ママさんたちの調理の負担は大変なものです。いかに簡単に美味しく調理できるか、ヒントになるようなメニューを心がけています」と、母親の家事負担に寄り添うような料理の提案をしていきたいと語るのは、副代表の牧由美さん。「有難いことに1度に使いきれない程の食材をいただいて、来る方にお配りすることもありますが、地域に子ども食堂が増えればフードシェアという形で食材を回すこともできる」と子ども食堂の輪が広がることを期待する。
『子ども食堂』といっても、子どものためだけの場所ではなく、食事をするためだけの場所でもない。子どもたちには学習支援の場であり、折り紙や紙飛行機で遊んだり、リトミック体験もできる。大人同士で訪れて井戸端会議に花を咲かせてもいい。子どもの貧困、独居世帯の増加、地域コミュニティの崩壊と社会問題は広く根深いが、身近な人の足元から照らしていきたいという熱い思いを、この子ども食堂に関わっている多くの人が分かち合う。『すまいるステーション』は、世代を超えた多くの人の居場所となるよう、参加者をいつも温かく迎えている。開催時間は12時から15時。参加費は3歳まで無料、中学生までが100円、高校生以上が300円。食事は50食限定で、13時半最終受付。サポーター、ボランティアを随時募集中。
問合せ:丸岡さん
TEL.090・9133・6738

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ

今週のシティライフ掲載記事

  1. 【写真】第1展示室  人々の暮らしを様々な面で支えている人工衛星。ロケットで打ち上げられた人工衛星は地球の周回軌道に投入さ…
  2. 【写真】教室の講師と子どもたち  JR浜野駅前と五井駅前でダンススタジオを経営する堀切徳彦さんは、ダンス仲間にはNALUの…
  3.  市原市不入の市原湖畔美術館にて、企画展『レイクサイドスペシフィック!─夏休みの美術館観察』が7月20日(土)に開幕する。同館は1995年竣…
  4. 【写真】長沼結子さん(中央)と信啓さん(右) 『ちょうなん西小カフェ』は、長生郡長南町の100年以上続いた小学校の廃校をリ…
  5.  沢沿いを歩いていたら、枯れ木にイヌセンボンタケがびっしりと出ていました。傘の大きさは1センチほどの小さなキノコです。イヌと名の付くものは人…
  6. 『道の駅グリーンファーム館山』は、館山市が掲げる地域振興策『食のまちづくり』の拠点施設として今年2月にオープン。温暖な気候と豊かな自然に恵…
  7.  睦沢町在住の風景写真家・清野彰さん写真展『自然の彩り&アートの世界』が、7月16日(火)~31日(水)、つるまい美術館(市原市鶴舞)にて開…
  8.  子育て中の悩みは尽きないものですが、漠然と考えている悩みでも、種類別にしてみると頭の整理ができて、少し楽になるかもしれません。まずは、悩み…
  9. シティライフ編集室では、公式Instagramを開設しています。 千葉県内、市原、茂原、東金、長生、夷隅等、中房総エリアを中心に長年地域に…

ピックアップ記事

  1. 【写真】第1展示室  人々の暮らしを様々な面で支えている人工衛星。ロケットで打ち上げられた人工衛星は地球の周回軌道に投入さ…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る