こでまりの夢 ~否定語よりも行動で~

 先日のこと。いつものようにパソコンデスクにコーヒーカップを置きました。その時、フッと『こぼしそうだな…』と思ったんです。その後、席を立って戻ってきた早々、案の定コーヒーカップを倒してしまいました。「予感が当たった…」と思ったのですが、これって、はじめに『こぼしそう』と考えた私の脳がそうさせた、ということなんですね。
 よくやってはいけないことを親が子どもに教えるとき、「○○はしちゃダメよ!」と言いがちです。だけど子どもって、ダメと言われたことをやりますよね。何度も言われているのに、やっちゃいます。これって、冒頭でお話した脳の特徴なんですって。例えば、「ケンカしちゃダメよ!」と言われると、「ケンカ」という言葉が脳にインプットされます。すると、なぜかケンカをしてしまう。他にも、「忘れ物をしないで」と言われているのに忘れ物をする。「遅刻するな!」と言われているのに遅刻をする、などです。
 否定語は、子育てのマイナスになる確率が高いと言われています。人として守らなければならないことを教えるときには、否定語や理屈で教えるのではなく、親がお手本を示しながら自ら行動することが大切です。子どもの心に届けるためには、なるべく未来志向で、肯定語や認める言葉を使うように心がけましょう。

中嶋 悦子(なかしま えつこ)
1965年生。宮崎県出身。二男二女の母。大網白里市在住。エンカレッジ・ステーション(株)代表取締役社長。NPO法人民間児童館おおきなかぶ理事長。社会福祉法人ありんこ会理事長。ありんこ親子保育園園長。保育士。エッセイスト。 TEL.0475-53-3509

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ

今週のシティライフ掲載記事

  1. 【写真】第1展示室  人々の暮らしを様々な面で支えている人工衛星。ロケットで打ち上げられた人工衛星は地球の周回軌道に投入さ…
  2. 【写真】教室の講師と子どもたち  JR浜野駅前と五井駅前でダンススタジオを経営する堀切徳彦さんは、ダンス仲間にはNALUの…
  3.  市原市不入の市原湖畔美術館にて、企画展『レイクサイドスペシフィック!─夏休みの美術館観察』が7月20日(土)に開幕する。同館は1995年竣…
  4. 【写真】長沼結子さん(中央)と信啓さん(右) 『ちょうなん西小カフェ』は、長生郡長南町の100年以上続いた小学校の廃校をリ…
  5.  沢沿いを歩いていたら、枯れ木にイヌセンボンタケがびっしりと出ていました。傘の大きさは1センチほどの小さなキノコです。イヌと名の付くものは人…
  6. 『道の駅グリーンファーム館山』は、館山市が掲げる地域振興策『食のまちづくり』の拠点施設として今年2月にオープン。温暖な気候と豊かな自然に恵…
  7.  睦沢町在住の風景写真家・清野彰さん写真展『自然の彩り&アートの世界』が、7月16日(火)~31日(水)、つるまい美術館(市原市鶴舞)にて開…
  8.  子育て中の悩みは尽きないものですが、漠然と考えている悩みでも、種類別にしてみると頭の整理ができて、少し楽になるかもしれません。まずは、悩み…
  9. シティライフ編集室では、公式Instagramを開設しています。 千葉県内、市原、茂原、東金、長生、夷隅等、中房総エリアを中心に長年地域に…

ピックアップ記事

  1. 【写真】第1展示室  人々の暮らしを様々な面で支えている人工衛星。ロケットで打ち上げられた人工衛星は地球の周回軌道に投入さ…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る