視覚障がい者 薬膳料理に腕を振るう

「メニューは更年期障害に効くクチナシを使ったムカゴご飯、風邪予防になるレンコンのお吸い物、目にいいクコの実入りニラ玉、タラのあけぼの煮、きな粉豆乳蒸しパン」とレシピを説明したのは講師の薬膳料理研究家木村みどりさん。
 1月21日、市原市保健センターで市原市福祉会館主催『視覚障がい者料理教室』が開催された。参加したのは視覚障がい者10人。同館職員3人と「利用者に会うと励みになる」と話す『市原朗読の会』と『点訳奉仕会なの花』の会員6人がサポートした。
 慣れない場所なので調理器具や材料の確認には手助けがいるが、普段から食事作りをするという参加者が多く、手際がいい。「家では手で量り、勘を頼りに味付けする」というベテラン主婦も、「50cc刻みの計量カップを持っている。一定量の出る調味料入れを使用し、液体を容器に注ぐときは下にトレーを敷くといい」と話す料理好きの女性も、切る、混ぜる、焼くなどの作業をテキパキとこなす。「彩りのある料理は家族が喜ぶ」、「点字ブロックを利用して村上から1時間半歩いてきた」とおしゃべりをする余裕もあった。完成した料理の味は「おいしい」との感想ばかり。辰巳台に住む女性は「こうした集まりに出ると自分ひとりではないと感じる」と楽しそうに家路についた。
 同館は視覚障がい者向けにパソコン教室など社会適応訓練も企画する。昨年12月にはアリオ市原で歩行訓練を行った。「今後は計量法など基本を学ぶ料理教室も開催したい」と担当の篠田さんが話した。

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ

今週のシティライフ掲載記事

  1. 【写真】第1展示室  人々の暮らしを様々な面で支えている人工衛星。ロケットで打ち上げられた人工衛星は地球の周回軌道に投入さ…
  2. 【写真】教室の講師と子どもたち  JR浜野駅前と五井駅前でダンススタジオを経営する堀切徳彦さんは、ダンス仲間にはNALUの…
  3.  市原市不入の市原湖畔美術館にて、企画展『レイクサイドスペシフィック!─夏休みの美術館観察』が7月20日(土)に開幕する。同館は1995年竣…
  4. 【写真】長沼結子さん(中央)と信啓さん(右) 『ちょうなん西小カフェ』は、長生郡長南町の100年以上続いた小学校の廃校をリ…
  5.  沢沿いを歩いていたら、枯れ木にイヌセンボンタケがびっしりと出ていました。傘の大きさは1センチほどの小さなキノコです。イヌと名の付くものは人…
  6. 『道の駅グリーンファーム館山』は、館山市が掲げる地域振興策『食のまちづくり』の拠点施設として今年2月にオープン。温暖な気候と豊かな自然に恵…
  7.  睦沢町在住の風景写真家・清野彰さん写真展『自然の彩り&アートの世界』が、7月16日(火)~31日(水)、つるまい美術館(市原市鶴舞)にて開…
  8.  子育て中の悩みは尽きないものですが、漠然と考えている悩みでも、種類別にしてみると頭の整理ができて、少し楽になるかもしれません。まずは、悩み…
  9. シティライフ編集室では、公式Instagramを開設しています。 千葉県内、市原、茂原、東金、長生、夷隅等、中房総エリアを中心に長年地域に…

ピックアップ記事

  1. 【写真】第1展示室  人々の暮らしを様々な面で支えている人工衛星。ロケットで打ち上げられた人工衛星は地球の周回軌道に投入さ…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る