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市原の方言で語る市原の民話
- 2016/2/26
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昔話という形で伝わる民話。市原市内の各地域にも数多く残されているという。昨年、市津公民館主催で行なわれた『ふるさとの民話』では、市原の民話を語る会・どんぐり座主宰の大澤和子さんが語り部となり、20名の参加者に市津地区の民話などを語った。大澤さんはいちはらFMでふるさと民話を紹介する番組を担当し、市原の方言で市原の民話を語ることにこだわっている。
今回のひとつめの民話は、大昔の神代の英雄・ヤマトタケルの「鬼に石棒」から。 「むか?しむかしの話だよ」と語り始める大澤さん。鬼の悪さに泣いていた人たちを助けるため、ヤマトタケルが鬼と戦う姿を、身振り手振りを交え、臨場感たっぷりに表現。鬼退治に使った石棒は、市内の神社に奉納されたと伝えられるとされる。次は源頼朝が手植えしたという飯香岡八幡宮の『逆さイチョウ』、さらに「市津地域の昔話はしっかあるだよ!」と、『金剛地の長者どん』、大作に伝わる『流れてきたお薬師様』、『高田のヘビ娘』を紹介。休憩の後は、市原の戊辰戦争について遠山あきさんの著作から、市原出身の近代医療の先駆者・宮原立太郎伝は谷嶋一馬さんの著作から語った。
参加者は「戊辰戦争が五井でも行われ、怪我をした姫路藩の武士が、地域の名主の温情により潤井戸で生涯を全うした、という話に、幕末が急に身近になりました。2時間があっという間でした」と感動した様子。大澤さんは「民話はその土地の歴史でもあります。多くの人が引き継ぎ残してきた『ふるさと』を感じてほしい」と話した。