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季節のスケッチ
- 2016/10/21
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俳画と文 松下佳紀
赤とんぼを見ると童謡の『赤蜻蛉』を思い出す。夕焼小焼のあかとんぼと歌い出す国民的名曲だが、これが童謡?と思うほど郷愁と懐古の思いに沈む歌詞で、本当は大人向きの歌だ▼それは別として私がここで問題とするのは〈小焼け〉という言葉だ。どんな辞書にも夕焼けはあるが、小焼けという単語が載っていないことだ▼ほとんどの辞書に無い小焼け。世の中には私以外にもそれを気にする人が居るもので、諸説はあるのだが、それらの人々が最終的に一致した見解は、小焼けは、夕焼けとほぼ一対で、単に言葉のリズムを整えるものであり、さほどの意味はないということであった。他愛のないことだが、これで長年の謎が解けてすっきりした。