季節のスケッチ

俳画と文 松下佳紀

最初は《梅雨寒の畳にふれし足の裏》だった。上掲の句に変更したのは考えに考えた末だが蹠などという言葉を用いて良かったかどうか…▼俳人は常により良い句を作ることに専念しているが考えすぎて失敗することもある。それは俳句の語数が極めて少ない上、約束事の多い詩だから過不足なく真意を他者に伝えるのが容易ではないからである。従って句会などでそれを確認する必要性も生じるのだ▼型にはまり、どこか不自由な俳句ではあるが、それでも私が長年にわたり愛着を持ち続けて来た理由は、日々の生活の中、ふとよぎる思いを捉えるのに簡便な詩であるからだ。この小さな詩は畳の感触も、大宇宙に広がる銀河も写し取ることが出来るからだ。

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