
私は小学校の頃、図工が大好きで、今でも小学校の時、自分がどんな絵を描いたかを覚えています。それが、私の自己表現方法だったのだと今になって思います。
絵が好きな子どもは、色彩感覚が豊かですね。目の前にある対象物が、たくさんの色で構成されていることを感じて、感覚で色を混ぜていき複雑な色にしていきます。それは本物の色とは異なるのですが、その子独自の味わいがあります。
私も原色をそのまま使うのではなく、混ぜて自分の色をつくり出すのが好きでした。いろんな色を試しながら混ぜていくと、新しい色を発見し、イメージに合った色で描けた時はとても感動しました。
人も同じだと思うのです。いろんな色を持つ人たちがいて混ざり合うから発見があり、自分のイメージにあった姿・形になった時に感動するのだと思います。
子どもは一人では個性を発揮できません。いろんな色を持つ友達と混ざり合った時に、自分の個性が発揮され、輝けるのではないかと思います。ワチャワチャと混ざって遊ぶのがいいんですよね。
このような感覚は、大人になってからではなかなか体験できないものです。集団で友達と遊べる子どもの時期だからこそ、培われる『個性の芽』なのではないかと思います。
子ども時代に異年齢の子ども達の中でたくさんの色に出逢い、混ざり合って、『自分だけの色』をつくっていってほしいですね。それが、成長と共に自分らしさ(アイデンティティ)になっていくのだと思います。