ポールを使って、楽ラク歩行 ノルディックウオーキング

 2本のポールを使うことで、体に負担がかからず正しい姿勢で歩行ができるフィットネスエクササイズ『ノルディックウオーキング』。ノルウェーが発祥地で、本来は豪雪地帯での移動手段だった。斜面を滑り降りるだけではなく、上るときにもスキーを履きポールを使う。この全身運動を雪がない時期にもエクササイズとして活用しようと、アスファルトなどに引っかからないよう先を斜めにカットしたポールが開発された。クロスカントリーの選手が積雪のない夏に行うトレーニングでもある。
 昨秋、長南町役場保健福祉課主催のノルディックウオーキングが行われ、約40名の参加者がポールを使った歩行を体験した。インストラクターは『NPO法人ノルディックウオーキング エンファ房総』の萩原毅さん他4名。
 出発前に、同役場保健センター内でポールを使ったストレッチを行った。「ウオーミングアップはとても大事。心臓から遠いところから順にやっていきます」と萩原さん。両手にポールを持ち体より少し前に立て、片足ずつつま先を上げて左右に動かす足首の運動から、足を大きく振り上げて前後左右に動かす股関節の運動、ポールを2つに束ねて肩の上に乗せ、上半身をひねるなど徐々に心臓に近い部位の運動へと移行していく。
 ウオーキングのスタート地点は岩撫、県道南総一宮線から少し中に入った小道。『関東ふれあいの道』の一部だ。保健センターからはバスで移動した。野見金公園へ向かって約2.2キロ、静かな山間の道は車の交通量も少なく、気持ちよく歩けるおすすめのハイキングコースだ。
 いよいよ歩行開始。ポールはグリップが自分のヘソの高さにくるように調節する。本来は、ポールのグリップを握って放すことを繰り返しながら歩くのだが「初めての人も多いので、ストラップに手を通し、グリップは放したまま腕を振りポールをズルズルひきずって歩きましょう。二の腕で自然にポールを押し出す感じです。歩幅は広めにとると踵から着地するようになり、自然と背筋も伸びる。モデル歩きを目指して下さい」。そして大切なのは、楽しくしゃべりながら歩くこと。話しながらできる程度の運動が理想的だという。
 早速、1歩、2歩と踏み出してみた。全く難しくない。リズムよく楽に歩ける。試しに上り坂をポールなしで歩いてみると太ももに負荷がかかり、やや前のめりになってしまった。ポールを使うと、ある1カ所にだけ負担がかかる感じがなく自然に体が前に進む。「人は2本足だから腰痛になったりするのです。4足歩行の動物などは腰痛にはなりません」とのこと。
 萩原さんの指示通り、心おきなくおしゃべりをしながら歩く皆さん。途中、休憩を挟んでのゆっくりペースなので疲れた表情の人は全くいない。「歩いて心拍数を上げると、その状態は休憩中でも続き体脂肪が燃焼される。休みながら歩くといいのです。しっかり呼吸し、二酸化炭素を吐くことも重要。血液がきれいになりますよ」
 ゴール地点の野見金公園は3月にはカワヅザクラ、4月にはソメイヨシノ、6月にはアジサイと季節により見所満載。花見客も多数訪れるそうだ。取材日には赤いサザンカが唯一、常緑樹の緑に色を添えていた。見晴台からは茂原市、九十九里町方面が遠くまで見渡せる。天気がよければスカイツリーが見えるというスポットも。この日は曇りだったが、うっすらとしたシルエットが見えた。
 さて、ウオーキングも終盤。公園の広場で緑に囲まれながら、クールダウンとして再びポールを使った念入りなストレッチを行った。お腹を空かせてセンターに戻ると、用意されていたのは長南町の農産品をふんだんに使った名物『長南丼』と長芋の団子が入った野菜たっぷりの味噌汁に黒糖入りの牛乳くずもち。参加者は談笑しながらおいしい食事を楽しんだ。黒米を混ぜたご飯の上に海苔、その上に蓮根やシイタケ、枝豆などが入った揚げつくねと素揚げ輪切りの蓮根をのせた『長南丼』は学校給食にも時々登場するとか。
 ノルディックウオーキングは老若男女、脚力に自信のない人でも爽快に歩ける手軽なエクササイズ。「同様のイベントがあったら、また参加したい」、マイポールを持参していた女性は「5、6年前からずっとやりたかった。今回参加して自信がついた。1人ででもできそう」と明るく笑った。

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ

今週のシティライフ掲載記事

  1.  時は江戸時代、夏の夜の牛久・八坂神社。ピーヒャラドンドコ祭囃子の音、行き交う若衆の活力みなぎる声、浴衣姿の祭り好きな人たちで、参道はさ…
  2. フォレストアドベンチャー・千葉 冒険の森のアクティビティ!  千葉市若葉区・泉自然公園内にある、フランス発の森林冒険施設。自然の立木の…
  3.  山武市のさんぶの森中央会館音楽室は、壁一面の窓から望む森の緑が美しい。この音楽室を拠点に、毎月第2・第4日曜日にコカリナの練習を行って…
  4.  市原警察署のロビーには現在、カラフルな掲示板と七夕の笹飾りが登場、来署した人たちの目を引いている。掲示されているのは市民から公募した川…
  5.  「全然当たりません。どこがいけないですか?」「どうしたらもっと飛びますか?」と、自分から熱心に質問したり、ボールを入れた籠が空になるま…
  6.  今年の梅雨前線は活発化と停滞によって、南九州に集中豪雨をもたらした。一週間で1カ月分の雨量が降ってしまった場所もあるという。地盤が多量…
  7.  ふらりと入ってきた男性が、食い入るように海の生物たちの絵画を眺めて歩き、呟いた。「水族館に来たみたいだ」。田園の美術館(いすみ市郷土資料…
  8. ハンノキ  夏の眩しい陽光を浴びて輝き、風に揺れるハンノキの葉を見ていると、どことなく風情を感じます。市内では、長年放置された休耕田や湿…
  9.  長生郡長南町在住の田邉智和さんは、昨年10月に福井県で開催された第18回全国障害者スポーツ大会『福井しあわせ元気大会』の一般卓球部門に千…
  10.  市原市バスケットボール協会は昨年度、創立50周年を迎え、8月末グランドホテルにてご来賓の方々をはじめ役員、選手と多くの懐かしい顔ぶれに大…

ピックアップ記事

  1.  時は江戸時代、夏の夜の牛久・八坂神社。ピーヒャラドンドコ祭囃子の音、行き交う若衆の活力みなぎる声、浴衣姿の祭り好きな人たちで、参道はさ…

イベント情報まとめ

  1. ◆サークル 国際交流・市原市オリンピック準備委員会 月2回 姉崎地区(海外と交信あり) 外国人と定期的に交流したい、その準備のために英語…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る