バチを持つ手にみなぎる力 我ら『浜太鼓』 【外房】

 大網白里市を拠点に活動する『浜太鼓』は、今年結成20周年を迎えた。11月30日(土)には、大網白里アリーナで『結成20周年記念コンサート』を開催する。コンサートは3部構成で、約3時間の予定。太鼓が好きで叩き続けてきた20年間の集大成を、1人でも多くの人に送り届けたいと、メンバーは気合いを入れる。

心打つ和太鼓の響き

『浜太鼓』代表の佐藤久意(さとうひさい)さんが、当時の大網白里町に引っ越してきたのは平成元年(1989年)のこと。勤務していた鉄道会社の社宅で一緒だった副代表の網代隆さんも、ほぼ同時期に隣家に引っ越していた。佐藤さん、網代さん両夫妻は地元南飯塚の盆踊りで祭り太鼓に出会い、たちまちその魅力にとりつかれた。当初は知人に太鼓を借り、土日ごとに千葉市緑区の昭和の森で練習をした。5人、10人と仲間も集まり、イベントを開催しようと2000年9月に結成したのが『浜太鼓』だ。九十九里浜の浜をとって『浜太鼓』と名付けた。今では16基ある太鼓も、ボーナスのたびに一基ずつ買い足していったものだ。現在のメンバーは、3才から60代までの30名。昨年末指導者不足のため、10年間活動していた袖ケ浦市の支部チーム『青龍太鼓』をやむなく解散したが、元メンバーの一部も袖ケ浦や木更津から遠路練習に通っている。
『浜太鼓』の特徴は、演目の幅広さにある。1つは『曲打ち』といって、演歌や歌謡曲、ポップスに合わせて太鼓を叩くもので、レパートリーは70曲ほど。2つ目は、佐藤さんと中心メンバーが考えたオリジナルのリズムを太鼓や鳴り物で叩く『創作太鼓』で、『宴』『龍神』『烈火・不死鳥』といった作品がある。3つ目は『創作曲打ち』で、メンバーの家族が作曲した曲に合わせ演奏する。『刹那』『舞姫』『カブキ』という曲目が並ぶ。
 振付、ステージの演出は、主に佐藤さんが手掛ける。「この曲はこうやったらかっこいいだろうと、アイデアが広がります。飛び跳ねながら叩いたり、人が入れ替わったり。ステージ上の配置も常に見栄えがいいように考えています」という凝りに凝った演出には、演者が悲鳴を上げることもあるそうだ。1日2公演のイベントでも、1回目と2回目は、曲目も衣装もすべて違ったステージになる。演奏前にステージを開放して、大勢の人に太鼓を実際に叩いてもらったり、会場に子どもが多い日は、急きょ演目をアニメの主題歌に変えたりと、「みなさんに楽しんでいただきたい一心」で様々な趣向を凝らす。
 そんな『浜太鼓』には熱心なファンも多い。イベントごとに写真を撮ってメンバーに配ったり、『曲打ち』にどうかとCDを差し入れてくれる人もいる。20周年コンサートでは、資金面で応援してくれる長年のファンもおり、メンバーの背中を押してくれる存在だ。
『浜太鼓』が参加するイベントは、大網白里市産業文化祭、茂原市産業まつり、茂原桜まつり、千葉市親子三代夏祭りなど、年間20を超える。盆踊りのある夏には、メンバーは毎週どこかで太鼓を叩いている。依頼があれば、老人介護施設への慰問も行う。また、ハワイで行われる『まつりインハワイ』にも4度出場した。日系人を中心とした観客の熱狂ぶりは、今でも思い出すと胸が高鳴るという。

『浜太鼓』は温かい家族

『浜太鼓』の新年会は一風変わっている。公民館の調理室を借りて、40~50人分の料理を子どもたちが中心となり調理することから始める。唐揚げを作りすぎて大騒ぎになったりと、とにかく楽しい。その他、バーベキューや潮干狩りにも大勢で出かける。「普通の会ではできないことをやりたい」と、佐藤さんはステージの外でもアイデアをふるう。「会は家族のようで、いつも温かく和気あいあいとしています」と話す広報担当の尾形千穂さんは、10年ほど前に子どもと共に入会。『浜太鼓』の「元気でかっこいい」太鼓に魅了された1人だ。
 練習は、毎週土曜日午後1時~4時半。準備体操に始まり、基本練習をみっちりと行う。小学校低学年までは、太鼓を叩くバチや衣装を貸し出したり、それらの購入のため積み立てを行うなど、費用の負担が少ないように心配りされている。「どなたでも遊びに来て、自由に体験してください」と、尾形さん。
 20周年の節目に佐藤さんは、「地元のたくさんの方に『浜太鼓』を知ってもらいたいです。これからも大好きな太鼓を楽しく、動けなくなるまで続けたい」と語った。
問合せ:浜太鼓・尾形さん
TEL.080・8755・3327


●『結成20周年記念コンサート』
会場:大網白里アリーナ・メインアリーナ
日時:11月30日(土) 開場12時半・開演13時 観覧無料 スリッパ持参

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